ドラえもんがのび太にとって特別なのは秘密道具ではなく気の置けない友人だからだ。

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のび太にとってのドラえもんは心の故郷だ。
ドラえもんは確かに秘密道具を出してくれる。
しかしドラえもんのび太にとって特別なのは、彼はのび太に共感し叱咤し気兼ねなく馬鹿にし、良い所があれば誉めてくれる。
何者にも変えがたい存在だ。

ドラえもんがいなければのび太の人生はのび太を暴力か自慢、馬鹿にする対象としか考えていない辛うじての友人に、出来杉派閥だが辛うじて相手をしてくれる女。
誕生日に勉強本を与えるような飴と鞭の配分を間違えているヒステリックな母親。
犬に餌でも与えるように気紛れでのび太を叱る父親。

ドラえもんの存在が、暴力と自慢の媒体でしかないのび太を特別なものにしているし、出来杉派閥の女は将来の奥さんになる。
毒親的性格の父親と母親のたまに見せる優しさが、何倍にものび太にとって特別になる。
ドラえもんが心の故郷であり、ロボットとは言え気のおけない友人だからだ。
心の故郷があれば、他人から邪険にされてもギャグに変えれるし、或いは小さくできる。
表情も魅力的になるし、適応できない人間に拒絶されても適切な距離感が取れる。
ドラえもんがいなければのび太は距離感のあるジャイアンや、スネ夫出木杉と媚びるように痛々しく関係を持とうとして、或いは全てに絶望して人付きあいを辞めてしまうだろう。

ドラえもんの存在が、ジャイアンスネ夫出来杉と相応しい距離感を置き、大人になっても彼等は気のおけない友人だ。 
ドラえもんがいなければその関係は生まれなかった。